獣医師日記

また待合室に読み終わった本を持ってきてます。
今回は小説が多いのですが、ちょっと面白いマンガも。

さいとう・たかを先生のゴルゴ13 リーダーチョイスです↓↓

重さ1.4kg 厚さ7センチの辞書か電話帳か!?と見まごうほどの大きいマンガです(^.^)/読みごたえありますよ。

フルフル

人間もペットの世界も高齢化が進んでいるので当たり前と言えばあたりまえなのですが、最近かなりシニアのわんちゃんの手術を依頼される機会がとても多くなった気がします。

というわけで先月無事に手術が終わった患者さんの紹介を。
15歳3か月のラブラドールレトリバーのハッピーちゃん♡
いまだに毎日1時間散歩するタフガイ☆です。ちなみに大型犬でこのお年は人間でいえば80~90歳代にあたります(゜o゜)
お顔にたくさんの出血性腫瘍ができてたいへんなことになっていたので手術させて頂くことになりました。

手術前の画像がこちら↓↓ 右耳の上下、左のほっぺに腫瘍ができてます。

切除後の画像がこちら↓↓です♡ イケメンに戻りました(^o^)/

腫瘍は悪性の脂腺癌でした。外科手術が唯一の治療法になる癌なので無事摘出できてよかったです!!

実はハッピーちゃんは何度か過去の手術をブログで紹介させていただいたことがあります。
9歳で左後肢の扁平上皮癌手術でセカンドオピニオンでいらっしゃってから、右後肢軟部組織肉腫グレードⅠ、そして今回の脂腺癌とけっこうシビアな手術を乗り越えて頑張っていらっしゃる患者さんのひとりです。
今回は高齢に加えて心室性期外収縮も発症していましたので手術どうしよう?と飼い主さんと一緒にかなり悩みましたが、無事にきれいに摘出できてほんとによかったです(ToT)

フルフル

先日避妊手術をしたトイプードルのココアちゃんです(^^)

今日は傷口を縫った糸の抜糸に来てくれました!

やっとカラーが取れますね(*^ω^*)よく頑張りました!

 

さて、今回は避妊手術についてのお話です。よく疑問に思われるところをいくつか挙げていこうと思います。

 

〇そもそも避妊手術ってどんな手術なの?

生殖器である卵巣と子宮を(場合によっては卵巣のみ)お腹の中から取り出す手術です。

 

〇避妊手術はどんなメリットがあるの?

卵巣や子宮の病気の発生を防ぎ、乳腺にできる腫瘍の発生率を低くすることができます。

また、予期せぬ妊娠も事前に防ぐことができます。

 

〇早くした方がいいって聞くけど何がいいの?

乳腺腫瘍の発生率に差が出てきます!

避妊手術をしていないワンちゃんが100%乳腺腫瘍ができるとすると、

1回目の発情前に避妊手術をすることで、その発生率を0.5%にまで下げることが出来るんです!

これが、2回目の発情前だと8%に、2回目の発情後だと26%というように歳を重ねる度に乳腺腫瘍発生のリスクは上がっていってしまうんです。

ネコちゃんの場合も同様で、若いうちに避妊手術をすることで乳腺腫瘍のリスクを少なくすることができます。

 

〇傷口はどれくらいの大きさ?

その子の体の大きさにもよりますが、小型犬や猫で3-6cmほどの傷が1つできます。大型犬の場合には10㎝ほどにもなります。

また、本院ではお腹を開ける手術法ではなく腹腔鏡を用いた避妊手術も可能です。腹腔鏡を使った場合は0.5-1cmほどの傷が縦に3箇所できます。傷がとても小さく、負担が少ない手術ですので、痛みに弱い子や大型犬の子達にとても有効です。

 

〇手術のあとはどうするの?

避妊手術はお腹の中を触る手術になるので、1泊入院したあとにおうちに帰ります。

手術の後は、写真のココアちゃんのようなカラーをつけるか、お洋服を着てもらって傷口を触らないようにしてもらいます(エリザベスウェア)。途中で傷口のチェックに来てもらったりなどありますが、基本的に術後10日程で皮膚を縫った糸の抜糸になります。

 

いくつか説明しましたが、全ては書ききれていないため他にもこれが気になるっ!というお声があると思います。どんな些細なことでも構わないので、相談だけでも是非気軽にご来院ください。一緒に考えていきましょう(^^)

 

次回は男の子の去勢手術についてお話します。

 

最後に、写真にご協力頂いたココアちゃん、ココアちゃんの飼い主さま!ありがとうございました(o^^o)

 

獣医師 池田

お雛祭りは先週でしたが、おめかしして病院にいらしてくれたお雛様の画像をぜひ♡

バニラちゃん♡ 十二単♡

ししちゃん♡

どのお着物もキレイで、ハンドメイド大好きな自分としてはついつい縫い目をじーっと見てしまいます<`~´>
ことしはうちの柊が7歳なので、秋までにぜひとも着物を縫ってみようかなあともくろんでいるフルサワでした…

 

フルフル

こんにちわ。お久しぶりです。
先日、自分の飼っている猫が亡くなりました。その折、インターネットでとある動画を見つけて、かなり泣いてしまいました。少し古い動画で猫砂のコマーシャルではありますが、動画にあるように、動物は飼い主さんに向けていつもサインをくれています。そのサインに気づいた時はお早めにご来院ください。自分もそのサインをくみ取れるよう頑張ります。
 
獣医師 二宮
 

先月はお休みをいただいて、大阪で開催された獣医がん学会に行ってきました。

今回のメインテーマは脾臓血管肉腫。日常よく遭遇する怖い腫瘍のひとつです。
血管肉腫に関してはいまだに世界中であまり有効な治療がありません。また、ほとんどは発見時にがんが破裂してわんちゃんもぐったりして…というシビアな状態のことが多いのです。
手術を乗り切るための注意するポイント、できるだけいい状態でご家族の側に居れるように術後の抗がん剤で気を付ける事、などが熱く講義されていました。

また血管肉腫の他にも乳腺腫瘍や、新しいがん治療の講演がありました。
山口大学などで実施されている犬の腫瘍溶解ウイルスによるがん治療の紹介と、人間の方で最近使われだした免疫チェックポイント阻害剤についての講演です。

免疫チェックポイント阻害剤はたいへん説明が難しい治療のひとつなのですが、最近新聞の医療コラムに載っていたのでそれで説明します↓

ヒトも含めて動物の体には、がんを攻撃しようとする免疫機構があります。
ところががん細胞にはその免疫力を止める能力があります。チェックポイント阻害剤はその能力をブロックして、患者がもともと持っているがんを攻撃する免疫を取り戻す治療です。
患者本人の免疫能力でがんを治すという画期的な治療法です。
ペットにも使えたらいいのになあ、と思いますが、たいへん高額医療になるのと(年間1300万円ぐらい)と、あと何より自己免疫疾患様の重篤な副作用がまれに発生することがあるという点で、ペットの方ではまだなかなかむずかしいかなあとも思ってしまいました。

最後はスタッフと柊への大阪土産です♡
タコさんはオクトパスなので、受験生の激励としてたくさん駅に売られてました。

フルフル

2月に入ってすっかり寒くなり、雪も積もっているところをちらほら見かけるようになりました。寒いのが苦手で福岡の気温にまだまだ慣れていません。~_~;

 

今日は、大腿部にできた線維肉腫摘出のために断脚手術を行い、その後の抗がん療法を頑張っている7歳のメインクーンの猫ちゃんです。 この猫ちゃんは、大腿部の尾側に大きな腫瘤が認められ、外科的摘出のためにCT検査を行ったところ、こんなに大きくなっていました。

診察に来られた際に細胞の針生検を行っており、この際に間葉系細胞が採取され、軟部組織肉腫が疑われていました。猫の軟部組織肉腫は、特に線維肉腫と呼ばれる悪性腫瘍の発生率が高く、治療がとても難しい腫瘍の中のひとつです。

腫瘍の部分だけを切除しても再発率がとても高く、再手術となるとさらに難易度が上がるため、1度目の手術で腫瘍の周囲を幅広く切除しなければなりません。上のCT画像を見てわかる通り、腫瘍周囲の切除は困難ということで、断脚手術を実施しました。

手術直後の様子と術後54日目の様子です。

しっかり毛も生えて術創も分からないぐらいです。実はこの猫ちゃん、CT検査時に肺への転移も認められていましたが、QOL(生活の質)の改善目的で断脚手術を実施しました。

現在は、肺への転移病巣に対しての抗がん療法も実施しており、次回が第2回目の予定です。線維肉腫は抗がん剤も効きにくいですが、少しでも何かできる手立てがないかということでドキソルビシンという抗がん剤を用いて、抗がん療法を頑張っています。現在のところ副作用も認められておらず、元気に日々を過ごしています。少しでも元気な姿で長生きできるようにサポートしていきたいと思っています。

獣医師 大塚

 

 

ネットニュースで流れていたのでご覧になった方も多いと思いますが、アメリカの予防管理医療センター(CDC)が、牛や犬猫の眼に寄生する虫が、人間の眼にも感染した、という報告をしていました(ToT)

実は日本にも似たような寄生虫、東洋眼虫が生息していて、夏場にはよくワンちゃんの眼の中でウヨウヨしていたのを除去した経験があります。でもこれらの寄生虫はフィラリアの予防薬を飲んでいる子なら、フィラリアと一緒に駆除されていますのでご安心ください♡
どちらかといえば、フィラリアの予防薬飲んでない人間の方が注意しないといけないのかも(ToT)

余談ですが、アメリカでこの寄生虫を媒介するハエはムスカ(Musca autamunalis)という名前だそうです。悪役にピッタリですね(;一_一)

フルフル

いつも待ち時間が長くて申し訳ありません。
待合で本を読まれるのを楽しみにされている方、週ニャン大衆、フェリシモ猫部、動物写真家 岩合光昭氏の画像が載っている猫と幸せに暮らす本、そして絵本 わたしのげぼく を持ってきました♡ ぜひ読まれてください♡

フェリシモ猫部は通販のフェリシモの猫グッズだけのカタログです。20年以上フェリシモ通販しているフルサワもよく猫部グッズ買ってます。肉球付きソックスいいですよ。冬暖かくて♡
ちなみに わたしのげぼくはマジ泣きます(ToT)できるだけ人目に付かない場所か、帰る直前に読むことをおすすめします…

インフルエンザ大流行ですが皆さんはお元気にされてますか?
フルサワはインフルは感染しなかったですが久しぶりに風邪が長引いてぜんそく気味です(>_<)仕事には差し支えないのでご安心されてください。

今日は新年早々研修に行ってきたSUBシステムのお話です。
SUBは8~9年ほど前から実用化されている、尿管閉塞を起こした犬猫のための人工尿管です。結石が詰まってにっちもさっちもいかなくなった尿管のかわりに腎臓と膀胱を結ぶバイパスシステムです。画像でいうと以下のような感じ↓↓ 

以前から猫ちゃんの尿管結石には①尿管切開結石摘出して縫合②尿管内部設置型ステントが取り入れられていたのですが、尿管の再狭窄・閉塞が多く再発が問題になるなど欠点があり、それらの欠点をなくす為に開発されてきたのがSUBシステムです。

ただし使用するカテーテルの正しい取り扱い、腎臓や膀胱への接続などでものすごく細かい注意事項が多々あり(注意事項守らないと失敗する可能性が高くなる(>_<))開発者のDr.Chick Weisse & Allysonからも『正しく研修受けてからopeしてね!!(ToT)』
とのリクエストもあって日本では今までに計7回、約140人の獣医師が研修を受けている状態です。

今回の研修は1月7日に日本大学で浅野教授指導で行われました。

浅野教授は巨大な熊さんのような愛くるしい見た目をされてますが、ものすごく外科が上手な凄腕獣医師です。がん学会にも毎回いらして講演もされてますので、過去のブログでも紹介させていただいたことがあるかと思われます(^。^)y-.。o○
明けましておめでとうございますのあいさつから始まった講義の後、午後はみっちり実習です。

参加されている獣医さんと二人一組ペアで術者、助手の実習をします。
SUBシステムは助手も細かい気の利いたアシストが必要なので、術者だけでなく助手のトレーニングも必要なのです<`~´>

今回の実習参加者での記念撮影です(^.^)/


余談ですが、私が獣医師になった21年前には、猫ちゃんやわんちゃんの尿路結石は処方食で溶ける石『ストラバイト』がほとんどでした。現在では溶けない石『シュウ酸カルシウム』の発症が多くなり、猫ちゃんわんちゃんを苦しめる原因になっています。アメリカの結石分析センター調べではアメリカの猫ちゃんの結石は1993~1999年頃にシュウ酸カルシウム結石がストラバイトを上回ったと報告されています。
結石ができるのは体質や飲水量も大きく関係しますが、シュウ酸カルシウム結石に関していえば、『下部尿路疾患対応!』とか『尿路結石に配慮した!』と書かれている市販の安価なドライフード(一般食)はほとんどストラバイト対策しかされていないので、それが原因で逆にシュウ酸カルシウム結石が増加したのではないか?とも推察している獣医師は多いのです。
ネットのキャットフード食べ比べサイトなどでも、素人判断で処方食を選ぶと悪化させたり治療を長引かせることもあるよと注意されてますのでくれぐれもご注意ください(>_<)  

フルフル