獣医師日記

明けましておめでとうございます!今年も診療に手術に精進してまいりたいと思います(^。^)y-.。o○

新年一発目の手術のご紹介は去年年末にさせて頂いた方。
高齢のミニチュアシュナウザーちゃんの肘の腫瘍です。おっきいです。8㎝くらいあります(>_<)

この部位によくできる腫瘍と言えば、脂肪腫や軟部組織肉腫(以前は血管周皮腫や神経鞘腫という名前で呼ばれていたものです)があります。2~3年前からあって脂肪腫でしょうと言われていたとのことですが、硬さやうっ血、腫瘍の増大のようすがちょっと嫌な感じなので、針生検をさせて頂きました。
結果、強く軟部組織肉腫を疑う細胞が検出されました(>_<)

いろいろ説明したうえで手術にすることになりましたがちょっと困ったことが。
肘の下というこの部位は腫瘍をガッツリ切除すると皮膚を寄せて縫うことがたいへん困難になる部位です。しかも曲げ伸ばしをする関節部でもあるので、きつく縫いすぎると縫ったところがバリッと裂開する恐れもあります。
こういう時に使うテクニックが皮弁です。

体の他の部分の皮膚を、動脈を残したまま皮膚を切り出してきて手術で皮膚が欠損した部位に移動させます。今回は左胸壁の皮膚を利用させていただきます。↑ の画像でマーカーで黒く印をつけているところが皮弁に利用する部位です。


腫瘍を切除したところ。


最初の計画どうり皮弁を形成していきます。

 

縫いに縫いまくってます!
人間の手術ではよく『何針縫いました』言われますが、これは皮内縫合も含めるとほんといったい何針縫っているのでしょう(>_<)いちばん心配していた肘のところもゆったり皮膚が覆えて、じゅうぶん腕を曲げ伸ばしできます。


治癒するとこんな感じになります。
移植した皮弁の被毛は、元の色とは違ってちょっと濃いグレーになりそうです(゜-゜)

縫合しているときにいつもコレ昔からやってて役立ったなーと思っているのが、園児の頃から習っていたお裁縫(゜-゜)
いまでも趣味でときどき縫い物していますが、2~3日ぶっ通しで縫うのはもともと苦にならないので、大量に皮膚をちくちくちくちく縫わないといけない今回みたいな場面ではホントに縫う間隔とか運針とが習ってきたことが役に立ってます。

最近縫ったのはコレ↓ 
帯と着物です。お正月なのでちょっとお着物画像を♡

ふるふる