獣医師日記

2014.01.20

高血圧症

最近寒さと乾燥で、ハンドクリームが手放せない前田です。
ご挨拶が遅くなりましたが、今年も精進し頑張っていきますので、よろしくお願いします。

今回は、高血圧について書こうと思います。
ここで述べる高血圧症とは、全身性高血圧のことで末梢動脈で測定した最高血圧
(収縮期血圧180mmHG以上)と最低血圧(拡張期血圧100mmHg以上)の両方あるいは
一方が持続的に上昇した状態をいいます。

全身性高血圧はその原因から本態性高血圧と二次性高血圧に区別されます。
本態性高血圧とは原因となる疾患がみつからない高血圧のことで、ヒトには多いようです。
二次性高血圧とは腎疾患や心疾患、グルココルチコイドの過剰分泌、糖尿病、妊娠中毒、
甲状腺機能亢進症などによる高血圧をいいます。

通常よく認められる高血圧の原因として、犬では副腎機能亢進症、猫では慢性腎不全と
甲状腺機能亢進症があります。

犬や猫では、高血圧が長く続くことで眼にも障害が起こりますが、片目でも見えていると
行動の異常を気づきにくいことから、網膜の浮腫や出血、網膜剥離がおこって、盲目状態に
なるまで症状を示さない事が多いようです。

最近も目の中が赤いということで来院されたワンちゃんで、目をみると眼の中で出血がみられました。
血圧を測定すると、最高血圧が200mmHg以上最低血圧が150mmHg以上あり、網膜剥離も
起こしていました。

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正常な眼のエコー画像です。       網膜が浮いて網膜剥離を起こしています。

今は、降圧剤の投与で最高血圧155mmHg、最低血圧100mmHgまで落ち着き、眼内出血も
吸収されて落ち着きましたが、まだ網膜剥離は残存しています。

ヒトでも健康診断で血圧測定があると思いますが、犬や猫でも血圧の確認はとても重要なんです。

ワンワンドックやにゃんにゃんドックでも一連の検査の中で必ず行いますし、一般診察の時も
診察室で行っていくことがあります。

但し、運動をした後やすごく興奮している時は血圧も高めに出てしまうことがあるため、症状が
何もない時は飼い主様と一緒で落ち着いている時に何度か確認させて頂くことがあると思います。

次回、また高血圧を起こす疾患について触れたいと思います。

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