パル日記

2016.11.14

骨髄検査(・。・)

骨髄検査(骨髄穿刺とか骨髄生検ともいいます)は、原因の分かりにくい貧血や白血病、リンパ腫などの血液系の癌の時に行う大事な検査です。
人間でも行われる検査ですが、ヒトとペットと大きく違う点は局所麻酔ではなく全身麻酔下で行うということ。
なんでペットは全身麻酔下か…..理由は骨髄検査を受けたことがある方に聞いてみると分かるかと思いますが、ジャムシディー骨髄生検針という恐ろしくぶっとい針でゴリゴリ骨の硬い皮質を貫通させて、中の骨髄液を少量抜き取るというとっても痛い検査だからです(>_<)
全身麻酔をかけることで検査の痛み、検査をされている恐怖が無くなるので、状態の良い患者さんでは麻酔覚醒後日帰りしていただくこともできます。

今回、骨髄検査を受けてくれたのはフラットコーテッドレトリバーのアンジーちゃん♡
いつも待合室でリラックスして昼寝を楽しんでいる姿が印象的ですが、今日はちょっぴり不安そうです。

img_1247

ちなみにですね、骨髄検査は実は患者さんが大きければ大きい程とても力のいる検査になります。
頑丈な骨皮質をキリのような生検針でギリギリと貫通させるので、力がいるのは当たり前と言えば当たりまえなのですが、普段よくやる骨腫瘍の骨生検とは比較にならないくらい力が要ります(>_<)
針を持つ右手がしばらく使い物になるかな~と心配になるくらい痛みますし、必ず翌日筋肉痛です。
女性の先生が書かれた骨髄検査のテキストを見ると『大変力がいるので女性が行うには大変』と載ってます。
今回は大型犬のフラットですのでこりゃたいへんかな、と覚悟してたのですが、助手と保定に宮本先生と看護師の大浦君の男子ふたりがついてくれたのでたいへん助かりました(・。・;

これが骨髄生検診を大腿骨に刺したところ(青いのが生検針の持ち手のところです。キャップを外したまん中の穴のところから骨髄液を採取します)
かんじんの針は大腿骨にズブッと刺さっているので見えてません

img_1253

採取後はひたすらすばやく細胞を塗沫し乾燥します。
何枚もスライドグラスに検体を作ってもらわないといけないのでここはスピード勝負です。

img_1251

img_1254

後は骨髄の細胞が確実に採取できているかどうか染色確認して終了です。
今は検査結果をもとに免疫を調整するお薬を飲んでいただいて治療中ですが、うれしいことにほぼ血液検査の結果は正常範囲内まで戻ってくれましたヽ(^o^)丿

フルフル