パル日記

2014.07.14

第11回日本獣医がん学会に行ってきました

今月初めの土日曜日、お休みをいただいて宮本先生と東京へがん学会へ行ってきました!

去年まで会場は麻布大学だったのですが、今年は大都会のど真ん中、銀座のスクエアガーデンというところで開催されました。
田舎者のわたしとしてはちょっと落ち着きませんが、駅からのアクセスがとてもよくて助かりました。
大学だと、空港から1時間半ぐらいかかることもあるので…..
4.jpg

今回のメインテーマは高分化型リンパ腫と慢性白血病。造血系腫瘍です。
1.png

人間もそうですが、造血系腫瘍の分類法はとても複雑で、臨床・病理の先生方はなんとか理解しやすい、かつ体系的な分類を確立していこうと頑張っていらっしゃいます。

同じ『リンパ腫』でも、タイプによっては再発しにくい性格のおだやかなのとか、超悪性とか、抗がん剤がすごく効きやすいの、効きにくいの、と性格がかなり違います。
さらにがん研究が進んでいる海外でも、ヨーロッパとアメリカでは好まれる分類法が違うという事情もあり複雑のようです。
病理の先生方も日々研究されていらっしゃるようです。

そんな事情を反映してか、場所が良かったせいか、今回のがん学会は朝から大盛況でした。
3.jpg
いつもは朝一の講義は空席が目立つことが多いのですが、開始時間にはもう立ち見が出ていました{#emotions_dlg.112}

よくお世話になっている動物病理診断センターの田邊先生が講義のトップバッターだったのですが、『朝一だからぜったい参加者少ないと思ってたのにっ!』と言われてました。

余談ですが、田邊先生は日本人でアメリカの獣医の病理専門医を所得された{#emotions_dlg.001}第一号です{#emotions_dlg.001}
(ちなみに第二号の先生は、大手病理検査センターに勤めている方です。二人とも女性)
なんでそんなにすごい方が隣町にいるのかは北九州の七不思議のひとつですが、パルにとっては気軽に病理検査を持って行けて相談できるのでとてもラッキーです{#emotions_dlg.098}

あと今回の学会での外科系の講義では、出血している腫瘍への対応、特に血管肉腫についていろいろな先生方がお話しされていました。
血管肉腫は人では皮膚にできることが多いらしいのですが、犬猫では肝臓や脾臓、心臓にできることが多いとても予後の悪いがんです。
『血管』の名前の通りこれらの臓器の血管内皮細胞から発生し、大きなしこりを作ります。また、ときにはそのしこりが破れておなかや胸の中で大量出血することも少なくありません。
難しいがんのひとつです。

次のブログで、心臓血管肉腫になった子のお話を書こうとおもっていますので、詳しくはそちらをご覧ください{#emotions_dlg.074}

余談ですが今回のお宿は築地。
夜で真っ暗でしたがご飯食べるついでに市場のまわりを歩いて見に行きました。
マグロ初セリで有名な寿司ざんまいの築地店がありましたが、お持ち帰り用のお寿司とかを見てみたんですが、お魚はやっぱり福岡県の方が美味しそうかなCool
__2.jpg

フルフル