パル日記

2018.02.24

第18回獣医がん学会に行ってきました(^.^)/~~~

先月はお休みをいただいて、大阪で開催された獣医がん学会に行ってきました。

今回のメインテーマは脾臓血管肉腫。日常よく遭遇する怖い腫瘍のひとつです。
血管肉腫に関してはいまだに世界中であまり有効な治療がありません。また、ほとんどは発見時にがんが破裂してわんちゃんもぐったりして…というシビアな状態のことが多いのです。
手術を乗り切るための注意するポイント、できるだけいい状態でご家族の側に居れるように術後の抗がん剤で気を付ける事、などが熱く講義されていました。

また血管肉腫の他にも乳腺腫瘍や、新しいがん治療の講演がありました。
山口大学などで実施されている犬の腫瘍溶解ウイルスによるがん治療の紹介と、人間の方で最近使われだした免疫チェックポイント阻害剤についての講演です。

免疫チェックポイント阻害剤はたいへん説明が難しい治療のひとつなのですが、最近新聞の医療コラムに載っていたのでそれで説明します↓

ヒトも含めて動物の体には、がんを攻撃しようとする免疫機構があります。
ところががん細胞にはその免疫力を止める能力があります。チェックポイント阻害剤はその能力をブロックして、患者がもともと持っているがんを攻撃する免疫を取り戻す治療です。
患者本人の免疫能力でがんを治すという画期的な治療法です。
ペットにも使えたらいいのになあ、と思いますが、たいへん高額医療になるのと(年間1300万円ぐらい)と、あと何より自己免疫疾患様の重篤な副作用がまれに発生することがあるという点で、ペットの方ではまだなかなかむずかしいかなあとも思ってしまいました。

最後はスタッフと柊への大阪土産です♡
タコさんはオクトパスなので、受験生の激励としてたくさん駅に売られてました。

フルフル